日本でも、現在、腎不全に悩んでいる患者さんは多くいます。
腎不全とは、腎臓の機能が低下することにより、体に様々な不調をきたすことで尿量の減少、体内における水分と電解質のバランスが崩れることを指します。
急性と慢性に分けられるのですが、どちらの腎不全も最悪の場合には死を招く怖い病気の一つです。
海外でも同じように腎不全に苦しむがいますが、日本と海外の治療法には異なる点がいくつかあるので紹介していきましょう。
人工透析はスタンダードではない
日本で腎不全を患った場合には、薬の服用、食事や運動療法などの生活主幹の見直しをはじめに行いますが、それでも症状が悪化し続ける場合には、腎代替え療法の一つである「人工透析」を行うのが一般的です。
人工透析には血液透析と腹膜透析の二つの方法があり、血液の場合はダイアライザーという器に血液を通すことで体内の老廃物や余分な水分を排出して血液を綺麗にしていきます。
一方で腹膜での場合にはお腹の中に留置したカテーテルを用いて透析液を注入する方法で、歩きながらでも治療をすることができて比較的自由度の高い腎不全治療法をなっています。
しかしながら、海外ではこうした「透析治療」はスタンダードなものではありません。
透析を行うにしても、日本のように専用の施設で行うのではなく、自宅で行うことができたり、透析そのものの治療法を選択するのではなくて、腎移植などの方法を用いているのです。
海外では、患者さんの負担を極力減らすことができるような治療法を提案しています。
日本と海外の治療の違い
日本と海外の腎不全治療において最も違いが大きいのが、海外では「腎移植」が主体となっていることです。
腎移植するためには、ドナーが必要となるのですが、日本では様々な規制によりドナーが見つかりにくい状態にあるのですが、海外では比較的簡単にドナーが見つかる仕組みになっています。
移植後のケアについても充実していることも大きいでしょう。
もちろん、腎移植にはデメリットも存在しており、うまくいくケースばかりではありません。
しかし、人工透析の治療は、透析するために専用の施設に通うことや透析の治療に時間を要することで自由が制限されたり、透析することで患者さんの心の負担も大きくなることが多いのも事実です。
海外のように、専用の施設ではなくて自宅でも治療を行うことができるシステムが構築を目指す事や腎不全を患っても、「ほかの病気と同様に日常生活を送りたい」と思う患者さんの気持ちを配慮した治療法を日本でも確立していくと喜ばしいこととなるでしょう。